2011年1月16日日曜日

二股岳(大野)

2010.1.16(日)
 「国道227の大野下二股沢林道入口付近の駐車場」7時集合に合わせて、雪道に車を走らせた。不用意にも夏道の時間設定で出かけてしまった。案の定、定刻に数分遅れてしまって(日頃チビ達に「”約束の時間5分前厳守”が社会において信頼される大切なこと」と言っているから…大人とは勝手くさいッカ!)メンバーSugi・Taki・Hozu氏らから信頼を少々失ってしまったか(?)。
檜山地方に暴風雪警報が出ていたが、仰ぐ二股岳は、アプローチの林道から茜色にすっきり美しい姿を見せていた。積雪は深いが、軽い新雪を10分交代でラッセル。1時間弱で、林道のヘアピンカーブを右・左と上がりきったところに着いた。
搬出路跡と思しきスロープが林道から右の方向に上ってトドマツ植林地へ伸びていた。植林地に入る頃から空は青空を失い、山鳴りがはじまり、小雪が舞い始めた。トドマツ植林地内の搬出路をしばらく進み、まもなくブナ林の大斜面に入る。空模様を気にしながら、小休止し装備を引き締める。ブナ林越しに二股岳が見えてくるころになるとブナ林は急斜面となる。ギクをきって一気に登ると、風衝のササ生地に至り、白い世界へ飛び出す。ピーク・754に立った。二股沢と東二股沢との分水嶺で、雪崩斜面~弥五兵衛岳~大沼~駒ケ岳が指呼できる展望のいい場所だった。風雪が増してきた尾根を二股岳へ進む。頂上直下で一部カリカリの斜面があったが、ルートは適度の積雪があってシールをリズム良く前へ進めることができたので、ピーク・754からひと踏ん張りで頂上に立てた。風雪がさらに強くなりそうなので、楽しみな頂からの”展望と会話”もそこここに、写真をパチリ、そしてシール外しを終えて、ザックを背にそそくさと滑り降りた。ブナ林の大斜面、間伐が行き届いたトドマツ植林地の緩斜面(積雪状態も良く)を、そして程よく積もった新雪の搬出路…スキー板の感触を楽しみながら林道まで下り立った。Taki氏のテレマークが、林道へ下りる崖に飛び込んだ。見ていても、舞うような浮遊感を感じられるすごいテクニックを見た。
林道は、登山口まで”天国と地獄”(滑走できる下りと登り返し)を繰り返す。初めからシールを着けたSugi氏、最初の登りでシールを装着したTaka、最後の登りでシールを取り付けたHozu・Taki氏の”天国と地獄”への3つの対応があった。この三様の勝負は、「最後の登りでシールを付けた者」が天国の時間を多く楽しめたようだった。

登山口
搬出路へ
トドマツ林からブナ林へ
二股岳着
登山口着
AM7:15
AM8:10
AM9:00
PM10:05
AM11:45


林道から中二股沢分水嶺を望む:二股岳も同様の茜色に染
まった。帰路に風雪舞う天気となる。

林道から上がったトドマツ林内の搬出路を行く

搬出路は比較的幅が広かった

トドマツ林を貫けて、いよいよブナ林大斜面へ:もう青空はない

ブナ林の大斜面の上部。ダケカンバを混生する

風衝地直前の森林:ブナ林最上部の急斜面をジグザグに登
る。ブナ・ダケカンバ・シナノキ・イタヤカエデの林:風衝で暴
れ木の多い林になった


森林も風衝樹形:ダケカンバが多く混じる


ブナ林越しにマイクロウェーブ反射板が立つ二股岳を望む

二股岳の南ピーク・754


同上で展望を楽しみ、弾む話題:
眼下は東二股沢。晴天が嘘のように雲が流れる


頂で:風強し