2011年6月11日土曜日

黒松内川重滝沢320左股(ヒメヤシャブシ)

黒松内岳740.0mへの沢登りルートはブナ滝沢285左俣・同右股・同重滝沢320右股・同左俣の4ルート紹介されている(北海道の沢登り・独断ガイドブック)。寿都郡黒松内村パンケクロマツナイ(通称ガロ川)ノ瀧ノ景<明治末(?)> がブナ沢の国道側にある沢の中にある。現地形図では「ガロー越沢」と記載されている。明治時代末の写真を見ると、地質図からも、このような滝が連続して出てくるのではないかと思われる。そんなわけで前記4ルートの沢遡行に、そんなにそん色ない沢登りができるのではないだろうか・・・期待されるガロー越沢だ。

*1 「ガロ川火山岩類」=輝石安山岩質水冷破砕岩(ハイアロクラスタイト)・枕状溶岩および火山円礫岩と発達した岩脈。・【日本の地質1.北海道地方】P88:日本の地質『北海道地方』編集委員会編:共立出版KK.1990年によると=「ガロ川火山岩類」は、久保ほか(1983)命名.模式地は黒松内町の賀老川.模式地と長万部町西方に分布.(長尾巧・佐々(1933a)に相当.主に安山岩質の溶岩・火山岩からなり、基底礫岩をともなう.安山岩溶岩のK-Ar年代で4.37~4.47Ma(久保ほか、1988).黒松内層を不整合に覆う.層厚500m以上.
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*2 模式地の黒松内町の賀老川には、写真「寿都郡黒松内村パンケクロマツナイ(通称ガロ川)ノ瀧ノ景(成立年 明治末(?))」…北方資料データベースより< http://www.lib.hokudai.ac.jp/cgi-bin/hoppodb/record.cgi?id=0B013680000000000 >のようにいい滝相があるようだ.この沢から黒松内岳への遡行も興味深い.*一昨年遡行した黒松内岳ブナの沢の左股:輝石安山岩質水冷破砕岩(ハイアロクラスタイト)が5mの滝となって現われていた.
* (註:パンケクロマツナイとは、現在の賀老川のこと.データベースアイヌ語地名(北海道出版企画センター)によると、パンケクルマツナイ(ルとツは小さい標記)は、松浦武四郎の図ではクロマトナイ(黒松内川)の一番下流側の支流ということでハンケクロマトナイという名前になっている.現在の滝の写真は、賀老川分岐から500m上流にある.(註はブナセンター 学芸員 斎藤均より)

* ハンケクロマトナイ
=寿都郡黒松内村パンケクロマツナイ(通称ガロ川)
=ガロー越沢
=と考えられるから、久保ほか命名の「ガロ川火山岩類」模式地の黒松内町の賀老川、に違いない。