2011年5月22日日曜日

丸山(渡島当別)

2011.05.22 昼になって濃霧が消えた。ブナの新緑を狙って渡島当別丸山に出かけた。茂辺地をぬけると、丸山の山肌の色模様が目に飛び込んできた。この時期は、遠目にもブナの新緑域と春紅葉域(ブナを除く落葉広葉樹…繰り返し伐採されてブナを欠いた林)が、明瞭に判別できる。エゾイタヤとベニイタヤの芽生えの色の違いや樹肌の違いを楽しみながら山道を頂上に向かう。カバノキ科シデ属の2種、サワシバとアカジデの花穂がぶらぶらと目前で競っている様子も、この季節ならではの風景である。アカシデが比較的密度高く自生していることも知ることができた。春紅葉の林と若緑色のブナ林と一線を画す場所に成育するスギ孤立木(植林)の存在は、丸山の森の来歴をひもとく上でとても興味深いものだった。頂上も近い尾根の若いブナ林で、しばしの静かな時をすごす。心の中を空っぽにしながら、この季節をからだいっぱいで体験できた森歩きでした。


新緑の季節のトラピスト:世界に冠たる季節...空・海・森の色彩


丸山上部の若いブナ林

一斉に天然更新したブナ林

シデ属サワシバのぶら下がる雄性尾状花序(緑の尾状)
目を凝らすと枝先に雌性尾状花序も見える

シデ属アカジデの雄性尾状花序(茶色の尾状・・・)

2011年5月18日水曜日

赤岩(小樽)

2011.5.18赤岩  山登り・沢登りに役立つ岩登りを学びたく、楽しく体験できる機会はないかと願っていた。誘いあって敷居は高いが岩登りのメッカ小樽「赤岩」へ出かけた。
カタクリの大群落に目をやりながらも、わくわくしながらいよいよ赤岩と初対面。中赤岩の「奥リス」のガレ場に到着。用具そして装着の学習から始めた。
「ダブルバンド裏」の岩で下降器なしの肩がらみで、オドオドしながら懸垂下降。「たまご岩」に移っては「待機する時にセルフビレイ必須」と諭されながら、トップロープで登り・下降を繰り返した。再び奥リス。「ナメコスラブ」をトラバースする半円ルートをこなす。
仕上げが高さ15mの「ノーマルルート」。トップロープでよじ登り・懸垂下降をした。恐ろしいもので、数mを肩がらみでオドオドしながら下りたのに、1経験を重ねる 2用具を正しく使い 3指導者に恵まれることで…こんなこともできちゃった。奥リスの経験値を得ておおいに満足した。
「奥リス」で1ランク上のレベルのルートをスルスル上下するのは、(08.03.09大天狗山(積丹)に同行した知人の山岳ガイド高山氏だった。思いがけずも旧交を温めることができた。

赤岩でも比較的簡単なルートと言われるけれどスリル満点、アドレナリン旺盛な少年の心で岩登りを楽しめた。地球の丸さが見える海原広がる向こうに増毛や積丹の白い峰々、奥リスから名のある窓岩リッジも見えた。エゾヤマザクラやオオカメノキの花咲く明るいミズナラを主とする雑木林、林の中はみずみずしい新緑に光るツルアジサイ・・・山笑う季節、山屋が笑う赤岩日和だった。
早朝4時に函館を立って8時過ぎに赤岩峠に立つ
/赤岩峠に建っている 風景林の大看板
/ニセコ積丹小樽海岸国定公園にある火砕流の海岸 


大看板の横にあって如何にも岩登り盛んな時代
雰囲気を感じさせる看板/中赤岩周辺拡大図


奥リスから名のある窓岩を望む
/赤岩海岸は赤岩ブルー・・・
/春紅葉の雑木ブッシュの中に
/今を盛りの紅のエゾヤマザクラ・白のムシカリ

目を凝らすと動くものが・・・

個人装備のチェック 装着を入念に指差呼称

奥リスのナメコスラブをヒョイヒョイ登る
/赤岩の主Mr.numazakikatuhiro
ナメコスラブの上部

ナメコスラブのトラバース/奥がノーマルルート

奥リスノーマルルートを行くMr.Ka