2014年6月15日日曜日

斉藤浩敏さんの最後の地

左図は、最後の地への小路開削位置図(Sakag氏原図Tao改変)

北海道に梅雨はないのですが、梅雨前線が今は南下しているから、梅雨前線と違う低気圧が北海道に居座り、今日で九日間も雨が降り続いています。
これは「蝦夷梅雨」と言わないであろう。「蝦夷梅雨」とはやはり梅雨前線が北海道の天気の影響した場合のことであろうから。

最後の地の土壌断面です。弱湿性の肥沃な土壌です。腐植の多い表土は10cmほどありました。


その下は1640年降下の火山灰駒ケ岳Cでした。火山灰は50cm厚でした。その下に八雲層の頁岩混じりのB層が見えました。雨模様の日だったが 予定どおり最後の地(斉藤氏)の小路付け作業にでかけました。正午ごろにはしっかり雨が降り続きましたが、各々が雨模様時の心の持ちようで もくもくと最後まで作業を続けていました。
黒色の表土の下は サラサラの火山灰(粒の大きさは砂)が積もっていました。断面位置は斜面下の方だったので 層厚は深くなっていました。








最後の地の植生メモ(毛無山登山路を利用し小尾根に上がったところから南進した斜面)
位置:(WGS84, 41.564190,  140.320560, ) コドラート:15m×15m

◇標高:291m  方位:N57度E  傾斜:30度  地形:麓屑面

◇土壌:弱湿性褐色森林土BE型(崩積土型)
    *A0層は発達していない
    *A層はすこぶる腐植に富み 団粒状構造が発達していました
    *C層は新鮮な火山灰層で粒径は粗砂・細砂質で 構造は粒状構造でした
    *B層はC層直下にあり 八雲層の頁岩礫混じりの植質壌土でした

◇構造物を設置するには、A層とC層は固結度が弱く不安定でしたから、土台はB層の中にしっかり埋める必要があるとみていました
さらに腐蝕が進みやすい森林気象・土壌環境であることから、木質の材料は不向きと考えます

植生調査メモ
..........................................................................................................................
◇高木階
オヒョウ   3
キハダ   3
エゾイタヤ 3
カラマツ   2
アズキナシ  2
ヤマグワ  2
オニグルミ 2
トチノキ   2
オオヤマザクラ 1
ベニイタヤ 1
..........................................................................................................................
◇低木階
クマイザサ(230cm) 3
エゾアジサイ     2
..........................................................................................................................
◇草本階
アキヤブキ     4
ジュウモンジシダ 3
オオメシダ     3
リョウメンシダ   3
オニシモツケ    3
ヨブスマソウ     3
ウド          2
ユキザサ      2
ムカゴイラクサ  2
ミヤマシケシダ  2
オオハナウド   2
エンレイソウ    1
アマチャヅル   1
エゾニュ      1
コンロンソウ    1     
..........................................................................................................................